PR TIMES MAGAZINE|広報PRのナレッジを発信するWebメディア
記事検索
title

プレスリリースの例文を紹介|書き方例とポイントをタイトル・リード文・本文・企業情報別に解説

プレスリリースの書き方のコツを押さえると、目に留まりやすい記事になります。本記事では、プレスリリースの「タイトル」「リード文」「本文」そして「問い合わせ先・企業情報」の書き方のポイントを、内容別に例文を交えながら解説します。

「プレスリリースを任されたけど、どう書いてよいかわからない」「何文字にまとめればよいのだろう」など、プレスリリースの書き方でお悩みの方は、ぜひこの記事をご覧ください。

プレスリリースのタイトルの書き方・例文

プレスリリースのタイトルは「いかにひと目で興味を持ってもらえるか」が重要なポイントです。毎日数多くのプレスリリースを目にするメディア関係者にとって、一つひとつ目を通す時間はありません。タイトルだけを見て内容を読むかどうかを決めているケースが多いため、タイトルはプレスリリースでもっとも重要な要素だと考えておきましょう。

ここでは例文を交えながらタイトルの付け方のポイントを解説します。

タイトルの書き方のポイント

タイトルは忙しいメディア関係者でも、内容が「ひと目見てわかる」ように付けるのがポイントです。少ない文字数で必要な情報をまとめるのは簡単なことではありませんが、以下の4つのポイントを意識してみてください。

  • ニュースバリューを意識する
  • 1行あたり25~30文字未満を目安に設定する
  • 重要キーワードは前半に配置する
  • 数字や固有名詞を入れて具体的に表現する
プレスリリースのタイトルの書き方ポイント

タイトルの例文

タイトルの例文1.ニュースバリューを意識する

ニュースバリューとは報道する価値のある重要性を指し、新規性、社会性、時事性などの要素のこと。

例えば社会的意義のあるSDGsやジェンダー、新規性や話題性のある「日本初」のようなワードがニュースバリューのあるキーワードにあたります。多くの方が関心を寄せるキーワードであるため、プレスリリースのタイトルに盛り込むと非常に効果的です。

なお「日本初」や「唯一の」のようなワードを付ける場合は根拠が必要です。裏付けとなるデータの添付や説明を付け、信頼性を高めましょう。「自社調べ」でも問題ありません。

例文:
【女性の労働に関する調査】過去4年で月経における労働損失・欠勤率が改善

女性の社会進出が進むなか、女性の健康課題は社会的にも企業的にも大きな課題です。このタイトルには「女性の労働」「月経」「労働損失」とまさに問題になっているキーワードが盛り込まれています。さらに「改善」と明記しているため、企業の取り組みやデータの詳細を「読みたくなる」タイトルになっています。

タイトルの例文2.1行あたり25~30字未満に収める

タイトルの文字数に規定はありませんが、41~100字前後、1行あたり25~30字未満に収めるのが理想です。ブラウザによって異なりますが、一般的に30字前後が検索ページで表示されるタイトルの文字数とされており、ひとつの基準となっているといえるでしょう。

例文:
県内最大級のイルミネーションが点灯!〇年は光で締めくくる

タイトルはコンパクトにまとまっているほうが読みやすく、伝わりやすいもの。タイトルが長すぎる場合は何度か読み直して、冗長な表現を削ったり、簡単な言葉に言い換えたりすることが大切です。どうしてもタイトルが長くなる場合は、サブタイトルを効果的に使いましょう。

タイトルの例文3.重要キーワードは前半に配置する

タイトルの前半部分に重要キーワードを配置しましょう。人間がひと目で把握できる最大文字数は13文字といわれています。そのため重要キーワードは前半部分に配置するほうが、プレスリリースに興味を引きやすいのです。

例文:
【緊急支援】〇〇被害へ寄付の募集を開始:水や食料援助のお願い

このタイトルは前半部分だけで、緊急性や具体的な災害について読み取ることができます。例えば「水や食料援助のお願い」をタイトルの前半に入れることもできます。しかしそれでは緊急性が伝わらず、後回しにされる可能性もあるため効果的なタイトルとはいえないでしょう。

タイトルの例文4.数字や固有名詞を入れて具体的に

数字や固有名詞を入れて、より具体的なタイトルを付けることもポイントです。例文のタイトルは社名変更のプレスリリースですが、「社名変更のお知らせ」と簡単にまとめるよりも具体的です。

例文:
〇年〇月〇日に社名変更が決定:次なる100年に向けた新たな決意【株式会社〇〇】

本文まで読む時間を取れないメディア担当者にとって、本文の内容を推察できるタイトルはありがたいものです。そのほかにも「売上〇〇個達成」や「営業利益〇%アップ」、「新サービス〇〇スタート」など、数字や固有名詞を入れるテクニックはさまざまなプレスリリースで使えるので、ぜひ使ってみてください。

プレスリリースのタイトル作成については、以下の記事もご覧ください。

プレスリリースのリード文の書き方・例文

プレスリリースのリード文は本文の内容を2~3行に要約したものです。本文を読まずともある程度の内容がわかるように、簡潔かつ的確にまとめることがリード文を書くときのポイントになります。リード文を本文への導入と考えて書くと、内容が漠然としてメディア関係者に伝わりにくいため注意しましょう。

リード文の書き方のポイント

リード文は読み手にわかりやすいことが大前提です。メディア関係者にとって、本文を読まずともある程度の内容を把握できるリード文はありがたいもの。読み手の関心を引いて、効果的に本文へと誘導することがリード文の役割だといえるでしょう。

リード文を書くときは、次のポイントを踏まえるとうまくいきます。

  • 5W2H(+展望)を意識する
  • 冗長な表現・専門用語は避ける
  • 400字未満(目安は250~300字程度)に収める

リード文の例文

リード文の例文1.5W2H(+展望)を意識した内容に

5W2Hは、次の7つの要素を指します。

【5W2H】

Who:誰が
What:何を
Where:どこで
When:いつ
Why:どうして
How:どのように
How much:どのくらい

5W2Hを意識して情報を整理すると、情報の優先度が明確になるため、自然に的確でわかりやすいリード文になります。さらに、「展望」を加えると企業の思いを伝えられるほか、読み手を引き込みやすくなるでしょう。

例文:
〇〇株式会社(本社:〇〇県〇〇市、代表取締役:〇〇、市場区分:nnnn)は、「〇〇(場所)」にて、新商品「〇〇」を〇月〇日(〇)から取り扱いを開始。今回、〇〇の商品は~~としてご用意いたしました。今後の展望については、~~を計画しています。

上場企業のプレスリリースでは、基本的な会社情報のなかに市場区分とコードを加えましょう。

リード文の例文2.冗長な表現・専門用語は避ける

リード文は冗長な表現や専門用語は避け、一般の方でもわかるようにまとめましょう。リード文は2~3行にプレスリリースの内容を要約するものであり、冗長な表現ではまわりくどく、必要な情報が伝わりません。

またプレスリリースを読むのは同じ業界の方とは限らないため、専門用語を使用したリード文は難しく感じるばかりか、内容を理解しづらいものです。本文まで誘導できず、メディア関係者の目に留まらないのであれば、リード文の役割を果たすとはいえません。

例文:
株式会社〇〇はこの度、〇〇株式会社および〇〇銀行より資金調達を実施したことをお知らせいたします。グローバル化が進む現代社会において、英会話の習得は必要不可欠です。今回の資金調達は弊社のAIによる英会話習得アプリ「〇〇」の機能開発やコンテンツの充実に活用し、さらなる品質向上・サービス向上につなげてまいります。

例文はAI技術と英会話習得の新サービスローンチに向けた資金調達について書かれたリード文です。AI技術や英会話習得の専門知識など、難しい専門用語を避けて簡潔にまとまっています。

リード文の例文3.400字未満に収める

理想のリード文は250~300字未満ですが、最大400字以内に収めるようにします。リード文は本文の要約であり、もっとも必要かつ重要な情報をまとめます。熱意があればあるほど「あれも大切。これも重要」と情報を詰め込みがちですが、情報を詰め込むと言いたいことが伝わりづらくなるため、最大400字を目安に必要な情報を簡潔にまとめましょう。

例文:
〇〇ワールドカップの全試合が、スポーツ専門配信サービス(VOD)「〇〇」にてライブ中継されることが決定しました。「〇〇」はテレビ、スマートフォンアプリ、PC、タブレットで視聴できるため、場所を選ばずお楽しみいただけます。また、1週間の見逃し配信に加え、選手の独自インタビューや試合の裏側、超ファインプレーを集めた特集映像も随時配信。リアルタイムで観戦できない方にもお楽しみいただけるコンテンツを続々と配信する予定です。世界のトップを決める4年に一度の祭典を、友人や家族と全力で応援しましょう。

動画配信サービスでワールドカップ配信決定を伝えるプレスリリースです。必要な内容を400字未満で説明しているため、すっきりとわかりやすいリード文になっています。

リード文の作成は、以下の記事も参考にしてみてください。

プレスリリースの本文の書き方・例文

プレスリリースの本文はタイトルやリード文で紹介した情報を、より詳細に説明するためのものです。しかしリード文同様、冗長な文章やまとまりのない文章では言いたいことが伝わりません。1プレスリリース1テーマを基本とし、全体のボリュームはA4サイズ1~3枚を目安とします。

全体のバランスを考えるとともに、図やデータを効果的に配置してバランスよくまとめることが本文を書くときのポイントになります。

本文の書き方のポイント

本文は「正確な情報を伝える」ことがポイントです。まずは発信したい情報を整理し、全体のバランスを見ながら情報を的確にまとめます。本文を書くときのポイントは次の3つです。

  • 結論から書く
  • もっとも伝えたい情報を整理する
  • 簡潔かつ魅力的な文章を心がける

本文の例文

本文の例文1.結論から書く

1つ目のポイントは、プレスリリースの本文は結論から書くことです。通常、文章を書くときの基本は起承転結で、結論は最後に書きます。しかしプレスリリースでは「結起承転」が基本。まずトップに結論(一番重要な情報)を置き、その次に背景やストーリー、新商品の説明などを入れます。

感覚的には逆三角形を意識し、結論の後にプレスリリースを肉付けしていく形です。では例文を見てみましょう。

例文:
(結)〇〇ホテルは今年も他社に先駆けて「〇〇フェア」を開催。〇月〇日(〇)より1Fカフェロビー「〇〇」にて13時と15時の入れ替え制で、〇〇をふんだんに使用したスイーツブッフェのご提供を開始いたします。

(起)〇〇ホテルの〇〇フェアは今年で10周年を迎えます。今年は10周年を記念してさらに〇〇フェアをパワーアップし、例年のスイーツブッフェに加え、館内全体で〇〇フェアを開催いたします。

この例文はフェア開催のお知らせです。トップに開催の日時や場所などの詳細情報とともに開催のお知らせを配置しています。そして、フェアの詳細や例年との違い、最後に詳細の実施概要を入れた本文はすっきりとした逆三角の形です。なお、バランスよく画像を配置すると、よりフェアのイメージをつかみやすくなります。

本文の例文2.もっとも伝えたい情報を整理する

本文を書くときの2つ目のポイントは、「もっとも伝えたい情報を整理する」です。基本は、1プレスリリース1テーマ。話を詰め込みすぎると、伝えたい内容がかえって不明瞭になります。本文を書くときは情報を整理して優先順位をつける、そして話に一貫性をもたせることがポイントです。

例文:
〇〇検定スタート
株式会社〇〇は、〇〇の基礎知識を押さえたいすべての人に役立つ新たな検定「〇〇入門」を〇年〇月より開始しました。

【〇〇検定とは】
どんな検定で、どんなレベルを求められているかなど
【〇〇検定概要】
検定内容および実施日時の詳細

これは新たな検定に関するプレスリリースの例文です。新たな検定を開始する場合、作るうえでのストーリーや社会におけるニーズ、検定受験者のターゲット層などさまざまな情報が考えられます。しかし例文では実施の概要に情報を留め、すっきりとひと目でわかる本文になっています。

本文の例文3.簡潔かつ魅力的な文章を心がける

本文を書くときの3つ目のポイントは「簡潔かつ魅力的な文章を心がける」です。プレスリリースでは読み手にわかりやすい簡潔で的確な文章が求められます。しかしそれだけではシンプルすぎて、多くのプレスリリースに埋もれてしまうでしょう。

プレスリリースの本文では、熱意や商品開発の背景など、ストーリー性を入れて魅力的な文章にするとメディア関係者の目に留まりやすいので、ぜひ参考にしてみてください。

例文:
SDGsの取り組み
株式会社〇〇は廃材から新たな使用用途につなげる新規事業を発表しました。
プラスチックごみによる海洋汚染、環境破壊が大きな問題となる現代社会において、廃材の二次利用、三次利用には大きな関心が寄せられています。
わたしたち創立メンバーのふるさとの海でも、プラスチックごみは軽視できない問題となっています。

SDGsというニュースバリューの高いキーワードを用いた新規事業発表のプレスリリースの例文です。新規事業の発表をトップに配置し、内容には事業を起こすまでの背景を効果的に入れています。このようにストーリー性があるとよりニュースに取り上げてもらいやすくなります。

プレスリリースの本文の書き方

プレスリリースの問い合わせ先・企業情報の書き方・例文

プレスリリースには必ず問い合わせ先や企業情報を明記します。プレスリリースを読んだ方が興味を持ったとしても、企業の情報がわからなければ問い合わせられません。インターネットの普及に伴い、より迅速なニュースリリースが求められるなかで、すぐに担当者につながる問い合わせ先・企業情報の記載は必須といえるでしょう。

問い合わせ先や企業情報を明記し、担当者につながりやすくすることが、効果的なプレスリリースのポイントです。

問い合わせ先・企業情報の書き方のポイント

問い合わせ先や企業情報を記載するときには、必ず送信前に記載漏れやタイプミスがないか確認しましょう。メディア関係者が問い合わせをする際、記載漏れやタイプミスで担当者につながらないと、後回しにされてしまうでしょう。また、記載漏れやタイプミスがあると信用がなくなり、次のプレスリリースでも相手にされない恐れがあります。

問い合わせ先・企業情報に記載する情報は次の5つです。

  • 企業名
  • 部署名
  • メールアドレス
  • 代表電話番号
  • 携帯電話番号

また、より迅速に担当者につなげるために、担当者の氏名や連絡先を明記するとより親切です。

問い合わせ先・企業情報の例文

問い合わせ先・企業情報の書き方には、カスタマー用とメディア関係者用の2パターンがあります。

カスタマー向けの問い合わせ先、および企業情報の書き方は次のとおりです。

例:
【商品に関するお問い合わせ】
〇〇株式会社 〇〇事業部
担当者名:〇〇 〇〇(フリガナ)
電話番号:〇〇-〇〇-〇〇(受付時間〇時~〇時)
メールアドレス:〇〇@〇〇
問い合わせフォーム:https://www.〇〇〇

電話番号には営業時間(受付時間)も記載しておくと親切です。

メディア向けの問い合わせ先、および企業情報の書き方は次のとおりです。

例:
【報道関係のお問い合わせ】
〇〇株式会社 広報担当 〇〇(フリガナ)
電話番号:〇〇-〇〇-〇〇(受付時間〇時~〇時)/携帯番号:〇〇〇-〇〇-〇〇
メールアドレス:〇〇@〇〇

担当者につながる携帯電話やメールもできれば記載しておきましょう。代表電話だけでは「電話をまわされて担当者につながるまで時間がかかるかも」と思われて、後回しにされる可能性があります。

問い合わせ先の書き方は、こちらの記事もご覧ください。

プレスリリースの書き方に迷ったらテンプレートを参照しよう

プレスリリースの書き方に迷ったら、テンプレートを利用してみましょう。プレスリリースに慣れないうちはテンプレートを利用すると、基本の書き方を自然に習得できます。PR TIMESでは、プレスリリースの内容別に、20種類のテンプレートを用意しています。すべてダウンロードして雛形(Word文書)としてすぐに使用できるうえ、解説PDFもついているため非常に便利です。

プレスリリースに関するテンプレートはこちらの記事にまとめていますので、参照ください。

コツを押さえて高品質なプレスリリースを目指そう

初めてプレスリリースを任されると、難しく感じるかもしれません。しかしプレスリリースには型があり、基本的なコツさえ覚えれば高品質なプレスリリースを量産できるようになるでしょう。今回ご紹介したプレスリリースのポイントは、どれもいますぐ使えるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

プレスリリースをメディア関係者にメールで送る際の書き方やポイントは、下記の記事にまとめています。ぜひあわせてご覧ください。

プレスリリースの例文・書き方に関するQ&A

PR TIMESのご利用を希望される方は、以下より企業登録申請をお願いいたします。登録申請方法料金プランをあわせてご確認ください。

PR TIMESの企業登録申請をするPR TIMESをご利用希望の方はこちら企業登録申請をする