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ご祝儀袋の書き方は?結婚式からカジュアルまで、中袋、金額、名前の書き方まで解説

結婚式や出産などのお祝い事では「ご祝儀」を贈りますが、「ご祝儀袋」は贈る相手との関係性や名目によって、適切な選択肢・書き方が異なります。些細(ささい)な間違いで失礼な印象を与えたり、慶事ではなく弔事向けの書き方になったりといった可能性があるため、スムーズに準備できず悩むこともあるでしょう。

そこで今回は、ご祝儀袋の基本的な書き方について解説します。ご祝儀袋のデザインの選び方や、包むのに適した金額、連名の書き方まで詳しくご紹介。昔からの習わしや金額の意味、縁起といった観点にも注目しながら、各シーンに応じたご祝儀袋を完成させましょう。

ご祝儀袋を書くときに知っておきたい基本のマナー

ご祝儀袋を用意する際には、慶事に適した筆記具を選んだり、相手との関係性を踏まえてデザインを決めたりする必要があります。ペンの種類や墨の濃さ、縁起の悪い数字を避けた金額など、気を付けるべきポイントはさまざまです。結婚・出産といった贈る名目によって異なる場合もあるので、利用シーンに応じたマナーを押さえておきましょう。

ご祝儀袋 書くイメージ

1.ボールペンではなく筆ペンで書く

ご祝儀袋に名目や名前を記載する際は、筆もしくは筆ペンを用いるのが一般的なマナーです。筆で文字を書くのが苦手な人は、サインペンやフェルトペンを用意しても良いでしょう。ただし、万年筆やボールペンなど、字の線が細くなるものは避けるのが適切です。

また、近年では、ご祝儀袋などの用途向けに、筆のように書けるペンや、毛筆初心者向けに開発された商品も販売されています。

親族や友人など、親しい仲であればボールペンを可とする考え方もありますが、可能な限り細字のものは避けたほうが安心です。

2.薄い墨ではなく濃い墨で書く

毛筆やペンの種類を問わず、慶事の文字は濃い墨色で書きます。薄い色は、「涙で字がにじんだ」「訃報を聞いて、十分に墨をする時間がなかった」という意味から、通夜・告別式におけるマナーとされているためです。

毛筆の場合はしっかりと墨をすり、ペンの場合はインクが足りているか、事前に確認しておきましょう。

3.包む金額と釣り合いの取れたご祝儀袋を選ぶ

ご祝儀袋は高額なほど装飾も豪華になりますが、むやみに格式の高いものを選ぶのは適切といえません。包む金額を決めたうえで、その100分の1の価格帯を目安に購入しましょう。

また、ご祝儀袋の販売コーナーや商品パッケージに、包む金額の目安が記載されている場合があります。お祝い金とご祝儀袋の金額の釣り合いがわからないときは、各商品の概要欄を確認してみるのもおすすめです。

4.用途や間柄に合わせて水引を選ぶ

ご祝儀袋の飾りひもとして用いる「水引(みずひき)」は、色・結び方・本数などの組み合わせが複数パターンあります。慶事の中でも、特に結婚祝いではほかの水引と選び方が異なるため、結び方の違いや、適切な本数を押さえておきましょう。

名目にふさわしい水引の種類を選ぶ

慶事における水引では、原則赤・白または金・銀の配色を選びます。結び方は、「蝶結び(花結び)」「結び切り(真結び)」「あわじ結び(あわび結び)」など、慶事向けのものが多数あるため、名目に応じて選びましょう

お祝い事では、蝶結びの水引がスタンダードです。すぐに解ける結び方で「何度あっても良いこと」という意味があるため、出産祝いや入学祝といった慶事に適しています。

一方で、結婚祝いでは、離婚を連想させてしまうため、避けるのがマナーです。結び切りやあわじ結びのように、容易には解けない水引を選びましょう。

水引の本数は名目と入れる金額で選ぶ

同じ結び方でも、ご祝儀袋の価格や名目によって水引の本数が3パターンに分かれています。一般的に用いられるのは5本の水引ですが、以下のように、包む金額を基準に選んでも良いでしょう。

  • 3本:1万円以下
  • 5本:1万~3万円
  • 7本:5万円以上

また、「夫婦の幸福がひとつになるように」と願いを込め、5本の2倍(2人分)となる10本で結んだ水引もあります。結婚祝いでご祝儀袋を用意する場合は、10本の水引でお祝いを伝えるのもおすすめです。

5.相手との関係性に適したデザインを選ぶ

ご祝儀袋は、価格帯によってデザインが異なります。親族や会社関係者といったフォーマルな立場であれば、白色を基調としたシンプルなデザインを選びましょう。

5万円以上の高額を包む場合は、ご祝儀袋も豪華な装飾を選ぶのが適切です。包む金額とご祝儀袋の金額が釣り合わないと失礼にあたるため、商品パッケージの目安金額も参考にして決めましょう。

また、友人関係であれば、白色基調のご祝儀袋よりもカジュアルなデザインを選ぶケースもあります。包む金額と、相手との関係性を考慮しながら、適切なデザインを見極めることが大切です。

6.金額は縁起の悪い数字を避け、新札を包む

ご祝儀袋に包む金額で多く見られるのは、1万〜3万円。贈り主の年齢や立場が上がると金額も高くなる傾向にあります。ただし、「死」を連想させる4万円と、「苦しむ」を連想させる9万円は避けましょう。

2や4といった割り切れる数字は縁起が悪いとされていますが、ペアを意味する2万円は、マナー違反としない考え方が一般的になっています。

また、慶事においては、折り目のない新札を用意しておくのが適切です。古いお札は弔事で包むのがマナーなので、枚数にかかわらず新しいお札を包みましょう。

7.ご祝儀袋は袱紗に入れて持参する

ご祝儀袋は裸で持ち歩かず、専用のケース「袱紗(ふくさ)」に入れておきます。袱紗の色は複数のバリエーションがありますが、慶事では赤色・朱色・ピンクといった暖色系のものを使いましょう

慶事と弔事両方で使う場合は、紫色を選ぶのが適切です。二つ折りになっている慶弔両用の袱紗を慶事で持参する際には、ご祝儀袋を入れて右開きになるよう、確認しておくことも大切です。

ご祝儀袋の表書きの書き方

ご祝儀袋は、デザインや価格帯を問わず、上部中央に名目(上書き)、下部中央に贈り主の名前を記載します。名目はすでに印刷されているものもありますが、白紙の場合は「壽」「御結婚御祝」など、シーンに合わせて書きましょう。

下部の名前は、名目よりも少し小さめに記載します。なお、短冊が付属している場合は、祝儀袋ではなく短冊に記載するのがマナーです。短冊が2枚あるときは、白紙が下になるよう重ねてセットしましょう。

シーン別のご祝儀袋の書き方のポイント

ご祝儀袋の基本的な書き方は決まっていますが、相手との関係性や名目によって、適切な文言やマナーがあります。特に、結婚式における文字数のマナーや、出産祝いにおける名目には注意が必要です。祝儀を贈る相手に失礼にあたらないよう、シーン別のポイントを押さえておきましょう。

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カジュアルなご祝儀袋の書き方

親密な関係にある友人に贈る場合は、一般的なデザインとは異なるカジュアルなご祝儀袋を選んでも問題ありません。ただし、名前を書く筆記具や文字の色、包む金額など、基本的なマナーは守りましょう。

また、カジュアルなデザインのご祝儀袋では、名前を書くスペースがないものもあります。名目の下に書けない場合は、上包みの裏側か、中袋に書くと良いでしょう。中袋が同封されていない商品であれば、きれいなコピー用紙や半紙で代用するのが適切です。

結婚式のご祝儀袋の書き方

結婚式でご祝儀袋を用意する際には、名目の文字数に注意しましょう。「結婚御祝」では4文字になり「死」を連想させるため、縁起の観点で不適切とされています。

結婚の文言を入れるときは、「御結婚御祝」と5文字で記載するのがマナーです。あるいは、お祝い事を意味する「壽」の1文字でも良いでしょう。

出産祝いのご祝儀袋の書き方

出産祝いの場合は、4文字を避けて「御祝」や「御出産御祝」と記載するのが一般的です。「壽」は結婚祝い用の名目なので注意しましょう。

また、親しい関係性であれば、「お洋服料」のように、お金の使い道を明記するケースもあります。

ご祝儀袋の中袋の書き方

ご祝儀袋の中袋(中包み)には、包まれている金額や、贈り主の名前などを記載します。これは、複数人からご祝儀袋を受け取ったあと、相手が「誰からいくらもらったか」を明確にするために必要な情報です。

商品に中袋が含まれていない場合は、コピー用紙などを中包みの代用品として使っても問題ありません。表側・裏側に分けて、中袋の具体的な書き方を解説します。

表側の書き方

中袋の表側には、包まれている金額を記載しましょう。「金壱萬円」などと中袋の中央部分に明記します。

金額を書くことを躊躇(ちゅうちょ)する方もいるかもしれませんが、相手がお金を取り出したあと、いくら入っていたか確認するために必要な情報です。誤字やにじみがないよう、読みやすさを意識して書きましょう。

裏側の書き方

金額を記載した中袋の裏側には、贈り主の名前と住所を書きます。中央ではなく、左下の位置に収まるよう縦書きで明記しましょう。住所は省略せず、都道府県や郵便番号も含めて書くと丁寧です。

ご祝儀袋の金額の書き方

ご祝儀袋の中袋には金額を記載しますが、旧字体の漢字で書くことがマナーとされています。以下を参考に、適切な漢字を覚えておきましょう。

  • 1万円:壱萬圓
  • 2万円:弐萬圓
  • 3万円:参萬圓
  • 5万円:伍萬圓
  • 7万円:七萬圓
  • 8万円:八萬圓
  • 10万円:拾萬圓

近年では「一万円」「二万円」と記載するケースも見られますが、旧字体の漢字には本来、金額の改ざんを防止する目的があります。場合によっては失礼な印象を与える可能性もあるため、なるべく旧字体の漢字を使ったほうが安心です。

また、10万円以上の高額なご祝儀においては、書き足されるリスクを低減する目的で、末尾に「也」と記載しても大丈夫です。慶弔における習わしのひとつでもあるため、漢数字と合わせて押さえておきましょう。

包む金額は割り切れる「4」「9」などの偶数は避けるようにしましょう。偶数でも10万円以上包む場合や、末広がりで縁起が良い「8」、夫婦をイメージさせる「2」は良いとされています。

ご祝儀袋の名前の書き方

ご祝儀袋の表側には名前を記載しますが、贈り主の人数や、立場によって書き方が異なります。ひとりであれば比較的簡単ですが、人数が増えたり、グループで贈ったりすると、表側以外の方法で書くことになるため、事前に把握しておきましょう

また、企業から贈る場合や、夫婦2人から贈る場合には特に注意が必要です。書く位置だけでなく、肩書の場所や姓の有無なども確認しながら記載しましょう。

個人で贈る場合は、表側の下半分中央、名目の直線上にくるように書きます。名目の文字よりも少し小さく記載しましょう。

3名以内の連名の場合

友人同士など2〜3人の連名で贈る場合は、右側から五十音順に並べて書くのが適切です。3人であれば、名目の直線上にくるよう、バランスよく並べましょう。全員分の文字の大きさをそろえて、名目よりも大きな字にならないよう意識することも大切です。

4名以上の連名の場合

贈り主が4人以上いる場合、表側に無理に書き連ねるのは適切といえません。代表者ひとりの名前を中央部に書き、左側に小さい字で「外一同」と記載しましょう。

全員分の名前は別紙に記載し、中袋に入れて渡すのがマナーです。立場が同じであれば五十音順、仕事などの関係であれば、立場が高い順に右側から書いていきます。

また、全員分でいくら包まれていたのか確認できるよう、「金 拾萬円也」などと総額を記載すると丁寧です。サークルなど特定のグループで贈るのであれば、右側に団体名を明記しても良いでしょう。

企業から贈る場合

企業名義で贈る場合は、個人名と同じく、下部の中央に会社名を記載します。「株式会社」や「有限会社」は、会社名の右側上に小さく書きましょう。また、後株の場合は、会社名の左下に書いたほうが良いとされています。

社内の複数人から贈る際には、会社名と代表者名を書き、左側に「外一同」と書くのが適切です。このとき、会社名は名前の右肩に小さく書き、表書のみで会社名・代表者名が認識できるようにしましょう。

全員分の名前は、別紙に肩書とともに記載します。役職が高い順に右側から記載し、立場が同等の人が複数いる場合は、五十音順に並べるのがマナーです。

夫婦の場合

夫婦連名で贈る場合は、右側に夫、左側に妻の名前を書くのが一般的です。同姓であれば、夫のみフルネームで記載し、妻は名前のみを書きましょう。

子どもの名前も加える場合は、妻の左隣に記載して問題ありません。ただし、家族全員で4人以上になる場合は、代表者となる人の名前を書き、左下に「外家族一同」と小さく記載しましょう。

ご祝儀袋へのお金の入れ方・包み方

お札の枚数にかかわらず、慶事に適切な入れ方・包み方を知っておくことも大切です。金額が異なるお札を2枚以上包む場合は、重ねる順番にも注意しましょう。中袋・中包みで注意するポイントも異なるため、それぞれのシーンに分けて解説します。

お札の裏表と向きをそろえる

お札は、人物の肖像画が描いてあるほうが表、ないほうが裏です。裏表が混在しないよう表向きにそろえ、上下左右も一致するようまとめておきましょう。

金額が異なるお札がある場合は、高額なものから重ねていきます。1万円札を一番上に、次いで5,000円札、1,000円札と重ねるのが適切です。

中袋へのお金の入れ方

中袋を使う場合は、表面の肖像画が、中袋の表・上側にくるように入れます。袋を表向きにしてお札を出したとき初めに肖像画が見えるのが、適切な向きです。

なお、水引が印刷されているものには、通常中袋・中包みが同封されていません。お札を直接入れても問題ありませんが、表裏と向きがそろっているかをしっかり確認しておきましょう。

中包みのお金の包み方

中包みに包む際は、お札の肖像画がある表面が、中包みの表・上側にくるよう包みます。お札の重ね方は中袋と同様で、金額が大きいものから順にそろえましょう。

なお、中包みは封をしなくてもマナー違反とはなりません。金額が大きい場合はのり付けをするケースもありますが、その場合は「封」や「〆」と記載し、のり付けした部分が分かるようにしておくのが適切です。

慶事のマナーに則って、お祝いシーンに応じたご祝儀袋を書きましょう

結婚や出産といった祝儀では、相手との関係性を問わず、適切なマナーをもってご祝儀袋を用意することが大切です。名前を書く筆記具の種類や文字の色、シーンに応じた水引の種類などは、最低限のマナーとして押さえておきましょう。

また、ご祝儀袋のデザインや名目、金額など、自分の立場や相手との親密度によって使い分けるべきものもあります。自分の好みではなく、あくまでも失礼にあたらないデザイン・金額・言葉を前提に準備を進めましょう。

ご祝儀袋に関するQ&A

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